住友林業と熊谷組、名門タッグが目指すもの
 住宅メーカーとゼネコンに蜜月は訪れるのか。

 11月9日、住宅メーカー大手の住友林業と中堅ゼネコンの熊谷組は業務・資本提携すると発表した。住友林業が熊谷組に20%を、熊谷組は住友林業に2.85%を相互出資する。

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 住友林業はここ数年、住宅業界の縮小を見越して、木造の大型施設の受注や、米国や豪州の同業の買収などを進めていた。

■相次ぐハウスメーカーとゼネコンの連合

 そんな同社にとって熊谷組は、台湾の超高層タワー「台北101」などアジアでの施工実績があるなど、魅力的な存在だった。  「大規模木造建築で圧倒的地位を獲得するには、ゼネコン機能が不可欠だ」(住友林業の市川晃社長)と、両社の強みを生かし、国内外での木造建築の展開強化を狙う。

 一方の熊谷組は、住友林業との提携で得る約350億円の一部を、木造建築を取り入れた大規模な首都圏での再開発事業に充当する。

 熊谷組の樋口靖社長は「今後はESG(環境、社会、ガバナンスの英語の頭文字を組み合わせた略語)投資が主流になる。そのために森林資源を活用した持続可能な建築事業を育てたい」と語る。  住宅メーカーが主戦場とする住宅市場は縮小が続く。住宅着工戸数は2016年度に約97万戸と、この20年間で約4割も減少した。そこで住宅メーカー各社は単純な戸建てやマンションの建設から脱却し、高層マンションや商業施設など、多角化を急ぐ。

 そのためには、施工力があり幅広い物件の建設を請け負えるゼネコンの協力が不可欠だ。

 実際に大和ハウス工業や積水ハウス、旭化成傘下の旭化成ホームズはそれぞれ中堅ゼネコンを囲い込んだ。パナホームを抱えるパナソニックも、松村組を買収するとこの11月に公表したばかりだ。  他方で、出資を受けたゼネコンの多くにも共通項がある。1980年代後半のバブル時代に、不動産開発事業に手を出した結果、経営再建を迫られたのだ。

 積水ハウスが出資した鴻池組も、「地元関西では積水ハウスが出資するまでは経営不安がささやかれていた」(中堅ゼネコン幹部)。

■相乗効果は未知数

 もちろん、課題もある。住宅メーカーの得意とする戸建てと、ゼネコンが手掛ける土木・建築では必要な技術が異なるため、相乗効果は未知数だ。




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